【タイミング法 Vol.9】不妊検査のフルコース 後編

執筆:2021-02-13

ゴールの見えない不妊治療に真っ向勝負を挑み、あらゆる検査を受けると決めた我が家。前編では3周期にわたる検査にて、また一つ不妊の要因となる疾患が見つかって…。

結局、原因って?

高プロラクチン血症・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)・高AMHなど、これまでに複数の不妊原因が発覚した。これらが妊娠のプロセスにおける要所要所に影響を与えることは理解できる。ただ、生殖機能の細部まで調べ、この目で見て原因を特定することは難しいのが不妊治療。
本当に先が見えなくて、自分たちの選択次第なこの状況に「あなたたちは自然妊娠は不可能です」と断言されたらいいのに、とまで思ってしまう。不妊治療の世界、ディープすぎる。

前回の進路相談会後、まだモヤモヤしていたことを先生に質問。

Mellow
Mellow

卵胞の質が悪いということは考えられますか?

Doctor
Doctor

PCOS傾向なのであり得ます。
D10で20㎜近くに成熟しているスピードも少々早い。
でも大丈夫。
排卵誘発に反応してきちんと成熟することが重要。

Mellow
Mellow

ピックアップ障害の可能性はありますか?

Doctor
Doctor

卵管采という手みたいなところが卵胞をキャッチ
できない障害のことですが、卵管采を検査する
手段が無いので、調べようがないんです。

Mellow
Mellow

では、受精障害の可能性は?

Doctor
Doctor

調べる方法はずばり体外受精
この目で受精~成熟の様子を見ることができます。

まるで検査も兼ねるように、体外受精で明らかになることもあるのね。不妊治療は開けてみないとわからないブラックボックスじゃないか。とりあえず我が家はブレずに、もう少し納得がいくまで検査を進める。

検査No.5 子宮卵管造影検査

まだ自然妊娠を諦められていないのと、あとは興味で、激痛と噂の卵管の検査を受けた。

子宮卵管造影検査 体験記

受診:D8

  1. 着替え
    レントゲン室で紙ガウンのみに着替え。
  2. 造影剤注入
    レントゲン台に乗り、子宮に粘土のある造影剤を注入。
    酷い生理痛状態と飽満感が約1分程度継続。
    私の場合は脂汗をかいて、小さい声で「イテテ…」と言ってしまうレベル。
    鎮痛剤(坐薬)の使用も可能。市販の痛み止め内服薬を使用するよう
    言われる場合もあるみたい。自分は坐薬の経験がなく嫌だったのと、
    普段から使用しないので服用せず。
  3. レントゲン撮影
    台に角度がつき、レントゲンを撮影。
    30分後にもう一度撮影。
  4. 休憩
    痛かったので、しばし台上で休憩させてもらう。
  5. 着替え
    5分程度で回復し、ナプキンを付けて着替え。
    出てくるものがドロッとして不快…
  6. 診察
    医師とレントゲンを診る。
  7. 感染症防止
    抗菌剤を1日服用。
子宮卵管造影検査結果

・造影剤が流れていく様子がレントゲンで連写される。
・撮影した本院では「左右卵管・子宮とも問題なし」と言われた。
・後日分院では「右卵管に若干の閉塞と診る」と言われた。(本院にモヤっ..)

開始直後:子宮~卵管が造影剤で白くなっていく
30分後:右側の減りが遅いことがわかる

卵管造影をきっかけに卵管の通りが良くなり、ゴールデン期突入などともいわれる。あわよくば右卵管がきれいになっていないか、次の排卵は左側だったらいいな、などと期待ばかりする検査後であった。

検査No.6 ヒューナーテスト

受診:D10
排卵期の始まりあたりに、タイミング指導に合わせてヒューナーテストを実施。
経緯としては、まだ自然妊娠に希望を託したく、一度はテストしてみたかった為。

  • 性交後の翌朝に頸管粘液を採取し、精子の動きを観察する。
  • 当日のコンディションにより結果が変わる場合があり、1回のテストでは診断が難しい。
  • 造影剤が卵管を通過することで卵管の軽微な詰まりが解消し、通りが良くなることがあるため、妊活界隈で検査後の数周期はゴールデン期と呼ばれていたりする。
ヒューナーテスト(性交後試験)検査結果

状態良好で問題なしとのこと。数値などの報告は無し。
「●匹いた」など具体的な数値の報告があったり、検体を一緒に見るクリニックもある様子。

これで希望した不妊検査はすべて完了した。検査用の薬の服用・検査の痛み・不快感などストレスも多かったが、結果的には自分の身体の欠陥が明確になり、満足感と切なさという対照的な感情でいっぱいである。

排卵・卵管・頸管について調べ上げた結果として、私の場合は排卵関連に問題があるようだ。子宮の深部とか脳下垂体とか、見たり触れたりしにくい部分のような。しかし、まだ体外受精への踏ん切りがつかない。どうして自然妊娠できないのかと、ループしてしまう。

しかし、せっかくゲットしたゴールデン期を活かしてみたい。これまでと環境を少し変え、妊娠率を上げられる方法は?と考えた結果、次期は人工授精(AIH)に挑戦することを決めた。スピード感を欲したり、自然妊娠にすがりついたり、なかなか現実を直視できないことも多い妊活。我が家の場合はとにかく課金しないと妊娠できないというならば、納得をお金で買うことで満足することにした。(涙)
我が子に出会うまで、引き続きがんばります。

治療費内訳
  • 卵管造影検査 ¥6,400
  • ヒューナーテスト ¥2,400
  • タイミング指導
  • 排卵誘発

¥9,500

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